貸借取引情報のご活用方法について
当社の公表する情報には、制度信用取引を取扱う貸借取引参加者(証券会社等)からの申込みを集計した「貸借取引残高」のほか、貸借取引残高において貸株超過が発生している場合に行う品貸入札によって決定した「品貸料率」など、株式の需給を表す代表的な情報があります。
主な活用方法の例
- 信用取引残高は、将来的に手仕舞われるものであり、今後の個別銘柄の需給関係を表す代表的な指標となります。信用取引残高のうち、「制度信用取引残高」については、毎週末、すべての銘柄の残高が公表されておりますが、「貸借取引残高」については、当社が、毎営業日、すべての銘柄の残高を公表しておりますので、制度信用取引残高の動向を窺い得る速報性のある情報としてご活用ください。
- 品貸料率(逆日歩)が高騰している銘柄は、制度信用取引の売り方に手仕舞いを促す要因となりますので、個別銘柄の足元の需給関係を表す指標となります。特に制度信用取引の売りを行った際には、品貸料率の動向をタイムリーにご確認いただき、投資判断にご活用ください。
- 品貸料率(逆日歩)の状況や、貸借取引の融資残高・貸株残高を合わせた取組状況のバランスや偏りなどを用いて、株価モメンタム予測などにもご活用ください。
データ概要
-
『品貸料率一覧』
頻度:毎営業日 10:40頃
データ形式:CSVファイル
内容:項目 内容 例 貸借申込日 売買約定日となります。 20230401 決済日 売買約定日から起算して2営業日後の売買決済日となります。 20230403 コード 4~5桁の銘柄コードとなります。 8511 銘柄名 銘柄名称(略称)となります。 日証金 市場区分 取引市場名となります。
※「東証」については、PTS市場分を合算した貸株超過株数に対して品貸料率を決定する仕組みとなっておりますので「東証」で決定した品貸料率がPTS市場分にも適用されます。東証 決算事由 直近の決算基準日の区分(決算/臨時)となります。 決算 決算等 直近の決算基準日となります。 20230930 貸借値段(円) 品貸料率算定の基準となる価格となります。 1000 貸株超過株数(株・口) 当社が品貸入札により株券調達を行う数量となります。
融資残高に対して貸株残高の数量が多い場合、当社は品貸入札によって貸株超過株数を調達します。10000 最高料率(円) 品貸入札における入札上限値となります。
品貸入札は、原則として0銭から最高料率の範囲で行い、原則として5銭(0.05円)単位で入札を受け付けます。
最高料率は、当該銘柄の投資単位に応じて事前に定められています。2.00 当日品貸料率(円) 品貸入札により決定した品貸料率で、制度信用取引のすべての売り方が負担する1株あたりのコストとなります。
逆日歩とも呼ばれます。
品貸料率が高ければ高いほど、信用売りにかかるコストが増加するため、売り方の手仕舞いが促され易くなります。
一方、買い方は品貸料率を受け取ることができるため、品貸料率が高ければ高いほど、信用買いを行うインセンティブが向上することとなり、信用取組の改善効果が期待されます。このように、制度信用取引では、すべての売り方からすべての買い方へ品貸料が移転する仕組みにより、信用取引残高の自律調整機能が働くことになっております。0.05 当日品貸日数 当社における株券の借入・貸出日数です。
通常の場合は1日ですが、休日等を挟む場合は複数日となります。1 前日品貸料率(円) 前日の品貸料率です。 0.10 備考 満額とは、融資の追加申込を受け付けたことで入札の必要がなくなった銘柄のことであり、品貸料は発生いたしません。 満額 規制 当社では、品貸入札における株券調達状況等を鑑み、新規の貸株申込等を制限する措置を実施することがあります。(注意:注意喚起、停止:申込停止など) 注意 応札倍率ランク 品貸申込結果における応札倍率(品貸入札合計株数÷貸株超過株数)をランク別に表示したものであり、証券金融会社における各銘柄の足元の株式調達状況の逼迫度合いを表わす1つの指標となります。各ランクの応札倍率の範囲は以下の通りとなります。 ランク 応札倍率の範囲 A 1.0以上~1.2未満 B 1.2以上~1.7未満 C 1.7以上~2.5未満 D 2.5以上~4.0未満 E 4.0以上~6.0未満 F 6.0以上 A -
『銘柄別残高一覧』
頻度:毎営業日 11:30頃
データ形式:CSVファイル
内容:項目 内容 例 申込日 売買約定日となります。 2023/04/01 決済日 売買約定日から起算して2営業日後の売買決済日となります。 2023/04/03 コード 4~5桁の銘柄コードとなります。 8511 銘柄名 銘柄名称(略称)となります。 日証金 市場区分 取引市場名となります。 東証およびPTS 上場区分 常にブランクとなります。 速報/確報 証券金融会社は、毎営業日の8時半から10時を目途に、前日の貸借取引申込みにおいて貸株超過株数の発生している銘柄について、超過株数の圧縮または超過状態の解消を図るため、貸株超過株数の範囲内で貸借取引の追加申込み(前日の申込みの取消し等を含み、以下「翌朝訂正」といいます。)を受け付けております。
この翌朝訂正を含めた残高を「確報」として公表しております。
なお、貸借取引申込日夕方の申込みを集計した残高は「速報」として、主に証券会社および品貸入札参加者に対して公表しております。確報 融資新規株数(株・口)
融資新規金額(円)申込日付で新たに融資申込みされた株数またはその株数に貸借値段(株価)を乗じた金額となります。
(例)株数の数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
融資残高(前日) 融資残高 融資新規 証券会社A 0 500 500 証券会社B 1,000 1,000 0 合計 1,000 1,500 500 500 融資返済株数(株・口)
融資返済金額(円)前日までに申込済の融資申込みについて返済された株数またはその株数に貸借値段を乗じた金額となります。
(例)株数の数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
融資残高(前日) 融資残高 融資返済 証券会社C 2,000 1,000 1,000 証券会社D 1,000 1,000 0 合計 3,000 2,000 1,000 1000 融資残高株数(株・口)
融資残高金額(円)証券会社からの融資申込みの合計となります。
(例)株数の数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
上記証券会社A~Dの融資残高の合計3500 貸株新規株数(株・口)
貸株新規金額(円)申込日付で新たに貸株申込みされた株数またはその株数に貸借値段を乗じた金額となります。
(例)株数の数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
貸株残高(前日) 貸株残高 貸株新規 証券会社A 0 1,000 1,000 証券会社B 1,000 1,000 0 合計 1,000 2,000 1,000 1000 貸株返済株数(株・口)
貸株返済金額(円)前日までに申込済の貸株申込みについて返済された株数またはその株数に貸借値段を乗じた金額となります。
(例)株数の数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
貸株残高(前日) 貸株残高 貸株返済 証券会社C 2,000 1,000 1,000 証券会社D 1,000 1,000 0 合計 3,000 2,000 1,000 1000 貸株残高株数(株・口)
貸株残高金額(円)証券会社からの貸株申込みの合計となります。
(例)株数の数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
上記証券会社A~Dの貸株残高の合計4000 差引残高株数(株・口)
差引残高金額(円)融資残高-貸株残高=差引残高となり、差引残高がマイナスの状態を「貸株超過」といい、品貸入札の対象となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
融資残高(3,500)-貸株残高(4,000)=-500-500 制度信用・買残高株数(株・口) データを作成していないため常にブランクとなります。
なお、銘柄別の信用取引残高につきましては、各証券取引所およびPTSにて公表されております。制度信用・売残高株数(株・口) 〃 融資権利落額(円) 融資残高分の権利落額となります。
貸借取引を行うことのできる銘柄(制度信用銘柄)について株式分割等による売買単位の整数倍以外の新株式等が割当てられる場合、または新株予約権が割当てられる場合、証券金融会社は、新株引受け申込みおよび権利入札によって権利処理を行います。
このとき、当該銘柄の貸借取引残高は、権利入札によって決定した権利処理価額の分だけ減額されることとなります。この減額分のことを権利落額と呼びます。100000 貸株権利落額(円) 貸株残高分の権利落額となります。 100000 合計・更新差金融資値上り(円) 値上がりした銘柄の融資残高分の更新差金となります。
貸借取引は貸付実行日の翌日が返済日ですが、証券会社が返済申込を行わなければあらためて借入れ申込みを行ったものとみなし、これを返済申込みが行われるまで毎日繰返すこととなります。その際にこの毎日の貸付けは各日の貸借値段により行われるため、日々の貸借値段の変動により融資金額、貸付株式の価額(貸株代り金の金額)が変動します。そのため、証券金融会社と証券会社との間では、この貸借値段の変動(権利処理価額分を除く)に伴う融資金額または貸付株式の価額の増減分を毎日次のように授受しており、これを更新差金と呼びます。融資の場合 貸株の場合 株価値上りの場合 貸増し 貸株代り金の追加徴収 株価値下りの場合 一部返済 貸株代り金の一部返済 (例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
前日貸借値段 当日貸借値段 前日融資残高株数 更新差金 株式A 500 510 4,000 40,000 40000 合計・更新差金融資値下り(円) 値下がりした銘柄の融資残高分の更新差金となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
前日貸借値段 当日貸借値段 前日融資残高株数 更新差金 株式B 200 180 1,000 20,000 20000 合計・更新差金貸株値下り(円) 値下がりした銘柄の貸株残高分の更新差金となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
前日貸借値段 当日貸借値段 前日貸株残高株数 更新差金 株式B 200 180 500 10,000 10000 合計・更新差金貸株値上り(円) 値上がりした銘柄の貸株残高分の更新差金となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
前日貸借値段 当日貸借値段 前日貸株残高株数 更新差金 株式A 500 510 4,000 40,000 40000 総合回転日数(日) 直近5営業日の融資残高株数の平均と貸株残高株数の平均の合計に2をかけた値を、直近5営業日分の融資新規株数の平均、融資返済株数の平均、貸株新規株数の平均および貸株返済株数の平均の合計で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
株式A 新規株数(5営業日平均) 返済株数(5営業日平均) 残高株数(5営業日平均) 総合回転日数 融資 500 1,000 3,500 4.3 貸株 1,000 1,000 4,000 4.3 融資・新規回転日数(日) 直近5営業日の融資残高株数の平均を、直近5営業日分の融資新規株数の平均で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
融資新規株数(5営業日平均) 融資残高株数(5営業日平均) 融資・新規回転日数 株式A 500 3,500 7 7 融資・返済回転日数(日) 直近5営業日の融資残高株数の平均を、直近5営業日分の融資返済株数の平均で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
融資返済株数(5営業日平均) 融資残高株数(5営業日平均) 融資・返済回転日数 株式A 1,000 3,500 3.5 3.5 融資・残高回転日数(日) 直近5営業日の融資残高株数の平均に2をかけた値を、直近5営業日分の融資新規株数の平均と融資返済株数の平均の合計で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
融資新規株数(5営業日平均) 融資返済株数(5営業日平均) 融資残高株数(5営業日平均) 融資・残高回転日数 株式A 500 1,000 3,500 4.7 4.7 貸株・新規回転日数(日) 直近5営業日の貸株残高株数の平均を、直近5営業日分の貸株新規株数の平均で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
貸株新規株数(5営業日平均) 貸株残高株数(5営業日平均) 貸株・新規回転日数 株式A 1,000 4,000 4 4 貸株・返済回転日数(日) 直近5営業日の貸株残高株数の平均を、直近5営業日分の貸株返済株数の平均で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
貸株返済株数(5営業日平均) 貸株残高株数(5営業日平均) 貸株・返済回転日数 株式A 1,000 4,000 4 4 貸株・残高回転日数(日) 直近5営業日の貸株残高株数の平均に2をかけた値を、直近5営業日分の貸株新規株数の平均と貸株返済株数の平均の合計で除した値となります。
(例)数値の算出ロジックのイメージは以下のとおりです。
貸株新規株数(5営業日平均) 貸株返済株数(5営業日平均) 貸株残高株数(5営業日平均) 貸株・残高回転日数 株式A 1,000 1,000 4,000 4 4 -
『貸借取引対象銘柄一覧』
頻度:毎営業日 9:00頃
データ形式:CSVファイル
内容:項目 内容 例 貸借申込日 売買約定日となります。 20230401 コード 4~5桁の証券コードとなります。 8511 銘柄名 銘柄名称(略称)となります。 日証金 貸借銘柄区分(東証) 貸借銘柄:1、貸借融資銘柄:2、非貸借銘柄:0となります。
貸借銘柄については制度信用買い、売り共に可能、貸借融資銘柄については制度信用買いのみ可能、非貸借銘柄については、制度信用取引はご利用いただけません。1 貸借銘柄区分(CXJ) 〃 1 貸借銘柄区分(JNX) 〃 1 貸借銘柄区分(ODX) 〃 1 貸借銘柄区分(名証) 〃 2 貸借銘柄区分(福証) 〃 0 貸借銘柄区分(札証) 〃 0